「アブラハムの子であるダビデの子、イエス・キリストの系図」という書き出しで、マタイは自らの福音書を記します。「ダビデの子」は、王の血筋をひくイスラエルのメシア(救い主)を意味しており、イエスはメシア(救い主)であり、ダビデ家の血筋のものだということです。ユダヤ人の祭司階級では、系図の伝承が重視され、ダビデ家の血筋は誇られたといいます。「アブラハムの子」はこれを「ダビデ」にかけるか、「イエス・キリスト」にかけるかで見解が分かれるそうです。アブラハムの子は普通ユダヤ人を指し、「ダビデ」では当たり前すぎ、「イエス・キリスト」では、アブラハムの選び(創12:2~3、17:1~18)からイエスにいたる歴史全体が神の御手にあり、「異邦人」もその救いからもれないことを指す。
この系図のダビデ~エコニヤの第2グループのうち8~9節に出てきますヨラム~ウジヤの間には、アハズヤ、ヨアシュ、アマツヤの3名の名前が省かれています。(歴代上3:11~12)。また、アブラハム~イエスまで3区分され(2~6、7~11、12~16)、各14代と記すもダビデを2回数えないとそうなりません。
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