祭司であるザカリヤとエリサベツ夫妻には、子どもがいませんでした。
「子どもが与えられるように」との長年の夫妻のねがいであり、祈りでした。祈
りは成就されず、あきらめと心残りがずっとあったことでしょう。
そんなある日、祭司としての務めのために主の聖所に入り、香を焚き、祈って
いると主のみ使い(ガブリエル)が現れ、ザカリヤに告げたのです。「あなたの祈
りは聞き入れられた。妻エリザベツは男の子を産む」と、とんでもない知らせが
告げられます。ザカリヤは困惑します。
ザカリヤは正しい人で、きっとこの世の常識にも明るかったでしょう。自分も年
老い、妻も年をとっている状態で子どもできるなど考えられないことでした。「
どうしてそんなことが・・・」とザカリヤは反論します。
そのみ使いが、今度はナザレに住むマリヤというヨセフの婚約者のもとへやっ
てきました。そして彼女にも「男の子を産む」と語るのです。これはエリサベツ
以上に大変な出来事です。「そんなことがありえましょうか」とマリヤは語ります。
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