天使ガブリエルがヨセフの許嫁(いいなずけ)のマリヤのもとへやって来て、
神からの恵みでる男の子の誕生を知らせます。マリヤは「そんなことが「ありえ
ましょうか」と拒みましたが、天使に「親族エリサベツも老年ながら子を宿し、
不妊の女と言われていたのに早6か月です。神には出来ないことはありません。」
と告げられ「お言葉どおりこの身になりますように」と語ります。そしてその後
すぐにその”しるし”を見るべくエリザベツのもとへ馳せ参じます。
「不妊の女」といわれ、長年苦しんできたエリザベツ。今後、世間からは興味
本位の好奇の目で見られることでしょう。ある意味、酷な運命といえるかもしれ
ません。それでも、自分の身に起こった事を手放しに喜び「主のお語りになった
ことが必ず成就すると信じた女は、なんとさいわいな事でしょう」と語ります。
この言葉を耳にしたマリヤは46節以下の有名な”マリヤ賛歌”を語りだします。
二人は人間の無力さを身をもって体験し、力なく、「卑しいもの」「飢えてい
る者」でした。彼女たちにあるものは、「信じる」ということでした。それがこ
の豊かさを導くのでしょう。
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